投資において「一括投資」と「積立投資」のどちらが有利なのかは、初心者から経験者まで多くの人が悩むテーマです。特に、値動きが大きく成長性の高いNASDAQ100においては、その違いが顕著に表れます。
今回は1989年から2008年までの20年間を対象に、NASDAQ100へ一括投資した場合と、毎日1000円ずつ積立投資した場合のシミュレーション結果をご紹介します。どちらの投資手法がどのような結果をもたらしたのか、そしてその背景にある相場の動きをわかりやすく解説していきます。
シミュレーション条件
今回のシミュレーションは以下の条件で行いました。
- 投資対象:NASDAQ100
- 期間:1989年~2008年の20年間
- 一括投資:初期に約504万2000円をまとめて投資
- 積立投資:初期投資は0円からスタートし、毎日1000円(年間約36万5000円)を20年間積立。総投資額は一括投資と同じ約504万2000円
- 実質コスト:年間0.323%を考慮
シミュレーション結果
シミュレーション結果は以下になります

結果を見ると、一括投資は最終評価額・最大評価額ともに積立投資を大きく上回ることがわかります。特に「最大評価額」では1億円を超える水準まで到達しており、NASDAQ100の成長力の凄まじさを感じさせる数値となりました。
一方で積立投資は、リーマンショック直前の暴落を経験したこともあり、最終評価額は約969万円にとどまりました。しかし元本の約2倍には増えており、リスクを分散しながらも安定的に資産を伸ばせた点は見逃せません。
チャートの動きとその背景
シミュレーション期間中には、NASDAQ市場を大きく揺さぶる出来事がいくつも発生しました。
1. ITバブルの急上昇(1995年~2000年頃)
1990年代半ばから2000年にかけて、IT関連銘柄を中心にNASDAQは急上昇しました。これにより、一括投資をしていた場合は資産が一気に膨らみ、最大評価額が1億円を超えるという驚異的な成果につながりました。
積立投資でも恩恵を受けましたが、投資額が徐々に増える仕組みのため、急騰の波をフルに享受できなかった点が差となりました。
2. ITバブル崩壊(2000年~2002年)
2000年をピークにバブルが崩壊し、NASDAQは大幅に下落しました。一括投資をしていた人は資産が激減し、「含み益が一気に消える」という大きな心理的ストレスを味わう局面です。
積立投資の場合、下落局面で安く買い増しができるため、リスク分散効果が活かされました。
3. リーマンショック(2008年)
シミュレーションの最終年である2008年にはリーマンショックが発生。NASDAQは大きな下落を見せ、一括投資の評価額もピークから大きく後退しました。それでもなお最終評価額は積立投資を大きく上回っています。
一括投資と積立投資のメリット・デメリット
一括投資
- メリット
- 株価が長期的に上昇すれば、リターンは非常に大きい
- 成功すれば「爆発的な資産増加」を得られる
- デメリット
- 投資直後に暴落すると大きな含み損を抱える
- 精神的な負担が大きく、長期保有が難しくなるケースも
積立投資
- メリット
- 高値掴みを避け、下落局面では安く買える
- 投資初心者でも始めやすく、リスク分散が効く
- デメリット
- 上昇相場をフルに享受できず、一括投資に比べリターンが劣る
- 長期で見れば「慎重すぎる」結果に感じる場合も
まとめ
1989年~2008年のNASDAQ100のシミュレーション結果は、一括投資の爆発力と積立投資の堅実さがはっきりと表れるものでした。
- 一括投資は最大評価額で1億円を突破するなど、夢のあるリターンを見せましたが、その分大きな下落リスクも伴いました。
- 積立投資はリスクを抑えながら堅実に資産を増やす手法として機能しましたが、最終リターンは一括投資に及びませんでした。
投資を選ぶ際に大切なのは「どちらが正しいか」ではなく、自分のリスク許容度と投資スタイルに合った方法を選ぶことです。大きなリターンを狙いたいなら一括投資、リスクを抑えながらコツコツ増やしたいなら積立投資が向いています。
あなたなら、どちらを選びますか?


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