投資の世界では、「一括投資」と「積立投資」のどちらが有利なのか、永遠のテーマのひとつです。特に近年人気のNASDAQ100は、テクノロジー企業を中心に構成されており、急激な上昇と下落を繰り返してきました。本記事では、2001年から2020年の20年間にわたって、NASDAQ100へ投資を行った場合のシミュレーション結果を解説します。
シミュレーションの前提条件
- 投資対象:NASDAQ100
- 一括投資:2001年初めに 約503万1千円 を一括投資
- 積立投資:初期投資0円、毎日1000円ずつ20年間積立(合計約503万1千円)
- 実質コスト:年間0.323% を考慮
- 期間:2001年~2020年の20年間
この条件でシミュレーションを行い、「最終評価額」「損益額」「最大評価額」を比較しました。
シミュレーション結果は以下になります

一括投資の結果
- 投資元本:5,031,000円
- 最終評価額:28,544,755円
- 損益額:+23,513,755円
- 最大評価額:28,541,579円
2001年に一括で投資した場合、リターンは約5.6倍。
しかし、スタート直後に「ITバブル崩壊」に直撃したため、序盤は大きな含み損を抱える期間が長く続きました。その後、リーマンショックや欧州債務危機といった下落局面を乗り越え、最終的には大きな資産増加を実現しました。
一括投資は「安く仕込めれば爆発的なリターンが期待できる」が、「下落時の精神的負担が大きい」投資手法であることが改めて浮き彫りになりました。
積立投資の結果
- 投資元本:5,031,000円
- 最終評価額:27,878,161円
- 損益額:+22,847,161円
- 最大評価額:27,878,161円
積立投資では、結果的に一括投資とほぼ同等の成果を得られました。注目すべきは、リーマンショックやコ〇ナショックといった暴落局面でも「安値でコツコツ買い増せる」点です。そのため、チャートが乱高下する20年間であっても、最終的に安定したリターンを実現しています。
積立投資は「リスク分散」と「時間分散」の効果が顕著に現れた結果と言えるでしょう。
チャートから読み解くポイント
1. ITバブル崩壊(2000年代前半)
2000年前後に急騰したNASDAQ100は、2001年以降のITバブル崩壊で急落しました。一括投資をした人はここで大きな含み損を抱えますが、積立投資では安値での買い増しが可能となり、その後の回復局面で効果を発揮しました。
2. リーマンショック(2008年)
金融危機で世界的に株価が急落。ここでも一括投資は資産が大きく目減りしましたが、積立投資は下落中も買い続けることで「安い単価」での取得が進み、後の反発でリターンを押し上げました。
3. 欧州債務危機(2011年)
欧州の金融不安が世界市場に波及。短期的な下落はあったものの、その後は米国経済の回復とテクノロジー企業の成長が続きました。
4. チャイナショック(2015年)
中国市場の混乱でNASDAQも下落しましたが、積立投資はこの局面でも粛々と買い増し。下落は長期的には好機となりました。
5. コ〇ナショック(2020年)
2020年初頭に発生したパンデミックにより急落。しかしその後は、テクノロジー企業を中心に株価が急回復。20年間の総合リターンを大きく押し上げました。
一括投資と積立投資の比較
- リターンの大きさ
最終的な数字は一括投資がわずかに上回りました。 - 精神的な安心感
一括投資は序盤で大きな下落を経験するため、長期的な忍耐が必要でした。
一方、積立投資は「下落局面で安く買える」メリットがあり、長期的に安心して続けられる方法といえます。
まとめ
2001年から2020年という20年間は、ITバブル崩壊からコ〇ナショックまで、まさに波乱万丈の相場でした。
- 一括投資は最終的に大きなリターンを得られるものの、途中の暴落に耐える強靭なメンタルが必要。
- 積立投資は暴落局面をむしろ味方にでき、最終的にも堅実な成果を残せる。
つまり、どちらが正解というわけではなく、投資家自身のリスク許容度や投資スタイルに合わせて選択することが大切です。
長期投資の魅力を感じつつも、日々の値動きに不安を抱える人にとっては、積立投資の方が継続しやすい選択肢かもしれません。


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